関節リウマチの進行には個人差があります。
全体の0~30%に当たる「あまり進行しない」タイプの軽症であれば、関節の破壊は軽微です。
軽症の場合であっても適切な
薬物治療は必要ですが、手や足の指などの小さな関節に変形や障害が残る程度ですから、機能改善のための手術などはほとんど必要ありません。適切な薬物治療を行いながら日常生活を送っている間に、炎症も次第に治まっていく場合も少なくありません。
しかし、70~80%の患者では、
時間の経過とともに症状が進行していきます。この中には、良くなったり悪くなったりしながら、ゆっくりと全身の関節が破壊されていくタイプや、発症当初、あるいはある時から急速に症状が悪化する病型など、いろいろな病型が含まれています。

かつて関節リウマチは、発症当初はゆっくりと進行し、発症から10年ぐらいが経過してから、急速に関節の破壊が生じると考えられていたのですが、最近の研究により、関節破壊は
発症後早期から急速に進行することが分かってきました。
関節リウマチの初期では関節の腫れや痛みはそれほど強くない場合でも、実は関節の内部では炎症が続いていて関節破壊が少しずつ進行していることもありますから、注意が必要です。
関節リウマチの治療ですが、生活指導を含む
基礎療法、
薬物治療、
外科治療、
リハビリテーションが“治療の4本柱”といわれています。
最近は、関節リウマチと診断されればすぐに
抗リウマチ薬による治療を開始することが推奨されています。
しかし、残念ながら、全ての患者に薬が効くわけではありません。そのため、薬の量を増やしたり種類を変えたりします。また、最近は高額ですが“
生物学的製剤”と呼ばれる治療効果の高い薬も出てきています。
しかし、これらの薬を使っても関節リウマチが治まらない場合や、もう既に出ない場合、関節リウマチによる関節破壊が進行してしまった時には、適切なタイミングで外科治療が必要となります。外科治療にもいろいろな手術法ありますが、手術で期待できることは、痛みの軽減、関節の動きや安定性(支えること)の改善です。また、手術の有無にかかわらず、リハビリテーションを行うことは大切で、疼痛の軽減や関節の動きの改善、歩いたり、手を使ったりする機能の回復を目的に行います。
このように関節リウマチは日常生活に大きな支障をきたしますので、できるだけ早く発見して早く治療を始めることが、身体機能を維持して日常を安寧に過ごすために非常に大切です。