大腿骨近位部骨折は、転倒や転落などのほかに、骨粗鬆症が進んでいる方などの場合は、少し脚をひねったり、歩行中に何かに脚をひっかけたりというだけでも起こります。実例として、夜にトイレに行く際、ふとんの端やトイレの段差に引っかかって転倒するとか、ズボンを脱ぐ、はく行為中にバランスを崩し倒れるなども見られます。こうした転倒に結ぶつくものを排除するなど、予防できるものであれば予防しておくことにこしたことはありません。
予防の第一は、まず筋力とバランス能力の維持をするように身体をできるだけ動かすようにすることです。70才を超えるととたんに筋力とバランス能力落ちるといわれております。次に、家の中をできるだけバリアフリーにしたり、手すりをつけたりするなどの環境を整備しましょう。さらに骨粗鬆症の予防も図りましょう。
骨粗鬆症の予防は、最近骨吸収を抑制に効果がある治療薬が出てきていますので、これらの薬を服用することをお勧めします。
福井智一氏
医療法人医誠会
医誠会病院
整形外科